三軒茶屋ウィメンズクリニックは田園都市線世田谷区三軒茶屋にある不妊治療・体外受精(IVF)レディ—スクリニック| 不妊症看護認定看護師による第1回妊活コラム 妊娠ってどういうこと? 

不妊症看護認定看護師による第1回妊活コラム 妊娠ってどういうこと? 

三軒茶屋ウィメンズクリニック

三軒茶屋ウィメンズクリニック 不妊症看護認定看護師・助産師 宇佐美恵子

■妊娠ってどういうこと?

卵子と精子が出会うと受精し、受精した卵子(受精卵)は子宮内に移動後着床します。この出産に至るまでの過程のことを妊娠といいます。

避妊をしないで性交渉をするということは妊娠に向かっていると言えます。夫婦生活が全くないと妊娠はしません。射精と排卵が無いということも妊娠しないということです。受精と着床も妊娠するためには必要です。妊娠すると女性は生理が来なくなり、妊娠反応が出ます。

妊娠検査薬で妊娠反応が出るということは、妊娠に必要な条件を全てクリアし、着床まで上手くいったということです。

第一回妊活コラムイメージ

妊娠のプロセスを更に分かりやすく説明します。まずは排卵日に夫婦生活をするということがスタートです。そして膣に射精された精子が子宮を通り、卵管の先のほうまでたどりつき受精するという流れです。旅のようなものですね。

精子が卵子にたどりつくまでの時間と言うのは諸説あります。精子の元気の良さも関係しています。24時間以内で辿りつくこともあれば何日もかかる場合もあるのです。

受精に至るためにはもちろん排卵が必要です。卵胞から卵子が排卵。卵子は卵管内の精子が待っているところに吸い込まれるイメージですね。受精というのは卵管の先にある広い踊り場のようなところで行われます。

■受精後

受精卵というのは受精したら卵管を戻る旅に出ます。排卵後、卵子が卵管に取り込まれます。そしてそこで待っている精子と出会って受精します。受精卵と言うのは、分かりづらいのですけれども、大きくならずに発育します。細胞分裂を繰り返していくということです。

細胞が2つになり、4つになってと細胞分裂を卵管のなかで繰り返しながら戻ります。子宮の内膜にべたっとくっつき着床という現象が起こると、妊娠反応が起こります。

第一回妊活コラムイメージ

海外の資料ですがドイツのデータによると、避妊をせずに排卵日近くに子作りを開始して半年で約80%、1年で約90%が妊娠したということです。

ちょっと難しい言葉ですが、生理の1周期ごとの妊娠率を累積妊娠率といいます。この累積妊娠率が80%、90%ということです。

これがどういうことかともう少しざっくりと言うと、生理の一周期あたりの妊娠する確率は約20%しかないというデータがあります。つまり夫婦生活を半年以上繰り返すと、80%、90%が妊娠するということです。


◆産婦人科用語解説

■排卵

卵子は、卵巣の卵胞という袋の中で排卵される日を待っています。脳の下垂体という器官から分泌されるホルモンの刺激によりいくつかの卵胞が成熟しはじまめますが、その中から選ばれたただ1つの卵胞だけが成熟し、この成熟卵胞から卵子が排出されます。これが排卵です。

 排卵は、月経周期が28日の人の場合おおよそ14日目におこります。排卵された卵子の寿命は約24時間といわれています。卵子は卵管の先にある卵管采に取り込まれ、少し奥に入った卵管膨大部という場所で精子を待ちます。

■受精

 受精とは、セックスによって女性の体内に精子が入り、この精子と卵子が融合して一つの細胞(受精卵)になるまでの過程をいいます。

 排卵が近づくと、子宮の入り口(子宮口、頸管)には精子が通り抜けやすいように頸管粘液が満たされるようになります。腟内に射精された精子は、この頸管から子宮内に泳ぎ上がり、卵管を通って卵管膨大部に達します。精子の女性体内での寿命は72時間といわれますので、この寿命期間の間に運良く卵管膨大部にいる卵子と出会って初めて受精が成立します。

■着床

受精卵は2個、4個、8個と細胞分裂をしながら、卵管の中を子宮に向かって移動してゆきます。

この時期までに子宮では、受精卵が着床しやすいようにベッドメーキングをしています。受精後5日ほどすると、受精卵は子宮腔(子宮の中)に到達し、7日目には子宮内膜にもぐり込んで、根を張ってゆきます。これが着床です。

通常着床を妊娠の開始と定義しています。

■体外受精

体外受精は、採卵手術により排卵前に体内から取り出した卵子と精子の受精を体外で行う治療です。受精が正常に起こり細胞分裂を順調に繰り返して発育した良好胚を体内に移植すると妊娠率がより高くなることから、一般的には2-5日間の体外培養後に可能な限り良好な胚を選んで腟の方から子宮内に胚移植します。

 採卵手術に先立ってしばしば調節卵巣刺激という方法で数個~10個前後の成熟卵を得るべく排卵誘発剤が1週間前後使用されます。卵巣の反応は個人差が大きく、卵巣過剰刺激症候群という副作用が生じることもあります。この副作用は妊娠成立により悪化と長期化を生じやすいので、胚移植を回避し全胚凍結を必要とすることがあります。

 採卵手術は、経腟エコーで観察しながら腟の方から卵胞を穿刺し、卵胞液とともに卵子を吸引して行います。予測される採卵数や採卵の困難さをもとに麻酔下で行うか無麻酔で行うかが決定されます。採卵手術後には、着床に適した子宮内膜を作る目的で黄体サポートという薬物投与法が行われます。良好な子宮内膜を得られなければ、全胚凍結が選択されます。日本産科婦人科学会は2008年4月に妊娠・分娩における母児リスクが高くなる多胎を防止する目的で移植胚数1個を原則とする見解を示しています。

 体外受精による出生児は全世界で400万人を超えたともいわれ、世界初の成功例で生まれた女性を含めて初期の体外受精による出生児が多数成人となり、体外受精を必要とせず次世代の児を得ていることが報告されています。これまでの報告では、体外受精そのものによって明らかに生まれた子どもに異常が多くなるということは証明されていませんが、体外受精による出生児の長期予後については、その後の技術革新の影響も含めてまだまだ不明な点も多く、わが国でも大規模な出生後調査が進行中です。

 体外受精(あるいは次項の「顕微授精」)の大きな特徴として、精子と卵子を確実に受精させることができることがあります。確実に受精を起こさせることができれば、精子と卵子に妊孕性が残っている限り、ほとんどの場合それ以降受精卵が正しく育ち、妊娠が成立します。つまり、精子と卵子に力があれば、体外受精をすればほとんどの場合妊娠・出産が可能なのです。これに対して他のすべての不妊治療では、妊娠しない場合にそれが体内で受精が起こっていないからなのか、それとも精子や卵子の力が落ちているからからなのかがわかりません。もし後者も原因の一つだった場合、体外受精以外の不妊治療は妊娠する時期を遅らし、出産するチャンスをさらに減らしてしまう危険性があります。このため、精子あるいは卵子の妊孕性が低下していることが疑われる場合、精子や卵子の力が完全になくなって妊娠することができなくなる事を避けるため、場合によって他の不妊治療を早めに切り上げて体外受精に進むことがあります。

引用

一般社団法人 日本生殖医学会 不妊症Q&A

http://www.jsrm.or.jp/index.html