生理時の頭痛がつらいのはなぜ?原因とタイプ別の対処法を徹底解説

生理 頭痛

生理時に起こる頭痛は、多くの女性が悩む症状の一つです。仕事や家事に集中できなくなるほどつらい頭痛に悩まされている方も少なくありません。

実は、生理時の頭痛には2種類あり、それぞれ原因や対処法が異なります。

この記事では、これらの頭痛タイプの特徴を詳しく解説し、症状を軽減するための具体的なセルフケア方法や婦人科で行われる治療内容について紹介します。

生理時の頭痛は2つのタイプがある

生理 頭痛

生理時の頭痛には、大きく分けて『片頭痛タイプ』と『緊張型頭痛タイプ』の2つがあります。

ここでは、それぞれのタイプの原因について解説します。

片頭痛タイプ

片頭痛タイプは、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な変動が主な原因とされています。

特に、生理前から生理開始直後にかけてエストロゲンの分泌量が急激に低下すると、脳内の血管が拡張し、周囲の神経を刺激して痛みを引き起こします。

このような頭痛は『月経関連片頭痛』と呼ばれることもあります。

緊張型頭痛タイプ

緊張型頭痛タイプは、筋肉の緊張やストレスが主な原因です。

生理中や生理後はホルモンバランスの変化だけでなく、身体的・精神的ストレスを感じやすくなるため、肩や首の筋肉が緊張し、頭痛につながる場合があります。

また、長時間同じ姿勢をとるデスクワークやスマートフォンの使用も頭痛の一因です。

頭痛タイプの簡単セルフチェック

生理 頭痛

生理前後や生理中に起こる頭痛には、大きく分けて『片頭痛タイプ』と『緊張型頭痛タイプ』があります。

タイプによって対処方法が異なるため、あなたの頭痛はどちらに近いか、以下の項目をチェックしてみましょう。

チェック項目片頭痛タイプ緊張型頭痛タイプ
痛みの特徴ズキズキと脈打つような痛み頭全体が締め付けられるような鈍い痛み
痛む場所頭の片側または両側(こめかみ付近)頭全体や後頭部、首筋まで広がる
痛みの強さ動くと悪化し、日常生活に支障をきたすことがある動いてもあまり変わらず、我慢できる程度の鈍い痛み
関連症状吐き気や光・音・匂いに敏感になることがある肩こり・首こりなど筋肉の緊張感を伴う
生理周期との関係性生理前~生理開始直後に特に起こりやすい生理中~生理後まで長く続くことが多い

片頭痛タイプに多く当てはまった方は、生理周期による女性ホルモンの変動で起こる『月経関連片頭痛』の可能性があります。

緊張型頭痛タイプに多く当てはまった方は肩や首の筋肉の緊張やストレスが原因かもしれません。

生理に伴う片頭痛の対処方法

生理 頭痛

片頭痛は、血管が拡張して神経を刺激することが原因のため、血管を広げるような行動は避けましょう。ここでは、具体的な対処方法について解説します。

市販の鎮痛剤を飲む

片頭痛が起きたら、まず市販の鎮痛剤を服用しましょう。片頭痛は時間が経つにつれて痛みが強くなるため、早めに飲むことで、痛みがひどくなる前に症状を抑えられます。

一般的には『イブプロフェン』や『ロキソプロフェン』といった非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が推奨され、吐き気や嘔吐を伴う片頭痛にも一定の効果が期待できます。

ただし、頻繁に薬を飲みすぎると頭痛が悪化する場合もあるため、月に10日以上服用する場合は医療機関へ相談してください。

静かな暗めの場所で安静にする

片頭痛は光や音などの刺激で悪化しやすいため、症状が出たら静かな暗い場所で休息を取ることがおすすめです。

蛍光灯や強い日差しなどの光刺激はもちろん、テレビやスマートフォン、パソコンの画面を見ることも症状を悪化させる原因になるため、可能な限り控えましょう。

静かな環境で横になり、目を閉じて深呼吸を繰り返すとリラックス効果が得られ、痛みが和らぐことがあります。

また、周囲の音を遮断するために耳栓を使用したり、アイマスクで光を遮ったりするとさらに効果的です。

片頭痛は無理に動くと悪化する可能性があるため、できるだけ安静に過ごすことが大切です。

頭やこめかみを冷却シートなどで冷やす

生理に伴う片頭痛は、血管が拡張して神経を刺激することで起こるため、冷やすと血管の拡張を抑えられます。

冷却シートや氷枕、保冷剤をタオルで包んだものなどを使い、痛む部分(額やこめかみ)を冷やしてみましょう。

特にズキズキと脈打つような痛みには、冷却による血管収縮が有効です。また、冷やす際は肌への刺激を避けるため、直接触れずに布などで保護すると良いでしょう。

カフェイン入り飲料(コーヒー・紅茶)を適量摂取する(血管収縮作用)

コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインには、一時的に血管を収縮させる作用があるため、片頭痛の初期段階で適量摂取すると症状を軽減できる場合があります。

ただし、多量に摂取すると逆効果になるため、1日1~2杯程度にとどめておきましょう。

生理に伴う緊張型頭痛の対処方法

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緊張型頭痛は、肩や首の筋肉が緊張して血流が悪くなることで起こります。ここでは、自宅で手軽にできる対処方法を具体的にご紹介します。

筋肉の緊張をほぐす

長時間同じ姿勢を取らないように意識し、仕事や家事の合間に、軽いストレッチを取り入れましょう。

肩をゆっくり回したり、肩甲骨を寄せたりする動きがおすすめです。

また、頭皮マッサージも効果的です。指の腹で頭皮全体を優しく揉みほぐすと筋肉が柔らかくなり、頭痛の軽減につながります。

長時間同じ姿勢を取らないように意識し、1時間ごとに軽く身体を動かす習慣をつけましょう。

首元や肩周辺を温めて血行促進する

首や肩周辺の筋肉が冷えて硬くなると、血行が悪くなり頭痛につながります。

ホットタオルや温熱シートなどで首元や肩周辺をじんわり温めると、血行が促進され、筋肉がほぐれて痛みの軽減につながります。

また、ぬるめのお湯(38〜40度程度)にゆっくり浸かることも効果的です。身体全体が温まると筋肉の緊張が和らぎ、リラックス効果も得られるでしょう。

市販の鎮痛剤を飲む

緊張型頭痛の場合も、片頭痛タイプと同様に市販の鎮痛剤を服用することで症状を和らげられます。

緊張型頭痛の場合は比較的軽度〜中程度の鈍い痛みであることが多いため、『アセトアミノフェン』のような穏やかな効き目の薬でも十分な効果が期待できます。

また、『イブプロフェン』や『ロキソプロフェン』といった非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)も選択肢として有効です。

非ステロイド性抗炎症薬は、筋肉の緊張や炎症を抑える作用があり、緊張型頭痛による不快感を軽減可能です。

病院の受診が必要な症状とは?

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生理に伴う頭痛は、つい「仕方ない」と我慢してしまう方も多くいます。

しかし、以下のような場合は、婦人科への受診を検討しましょう。

  • 鎮痛剤を飲んでも痛みが改善しない
  • 生理のたびに頭痛が起こる
  • 頭痛以外の症状(吐き気・めまい)が強い
  • 仕事や家事などの日常生活に影響が出ている
  • 鎮痛剤を飲む回数が月に10日以上ある

病院では、患者さんそれぞれの症状に応じて適切な治療法を提案します。症状のメモをつけておくと診察時に役立つため、ぜひ活用してください。

生理に伴う頭痛の婦人科での治療内容

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生理に伴う頭痛は、婦人科では症状のタイプや強さに応じて、薬物療法や生活習慣のアドバイスなど、一人ひとりに合った方法を提案しています。

ここでは、婦人科で行われる具体的な治療内容について解説します。

鎮痛剤による対症療法

生理時の頭痛に対しては、まず市販薬よりも効果の高い鎮痛剤を処方する場合があります。

片頭痛タイプの場合は、ズキズキとした強い痛みを抑えるため、多くの場合『トリプタン製剤』の片頭痛専用薬が処方されます。

緊張型頭痛の場合は、比較的穏やかな効き目の『アセトアミノフェン』や『イブプロフェン』などが処方されることが多いです。

ホルモン治療(低用量ピル)

生理に伴う頭痛は、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な変動によって起こるため、婦人科では、ホルモンバランスを整えるための治療を行う場合もあります。

具体的には、低用量ピル(経口避妊薬)を用いて、エストロゲンとプロゲステロンを一定量補充することで、ホルモン変動を抑えます。

ただし、頭痛のタイプや体質によってはホルモン治療が適さない場合もあり、特に片頭痛タイプは、頭痛以外の症状や既往歴によっては注意が必要です。

ライフスタイル改善のアドバイス

頭痛は日々の生活習慣とも深く関係しています。婦人科では薬物治療だけでなく、生活習慣改善のアドバイスも行っています。

例えば、睡眠不足や不規則な食生活、運動不足などはホルモンバランスを乱し、頭痛を悪化させる原因の一つです。

医師からは睡眠時間や食事内容の見直し、適度な運動習慣やストレス解消法などについて具体的な指導があります。

また、受診前に自分自身で症状日記(頭痛ダイアリー)をつけておくと、自分の頭痛パターンが把握できるためおすすめです。

まとめ

生理時の頭痛には『片頭痛タイプ』と『緊張型頭痛タイプ』の2種類があり、それぞれ原因や対処法が異なります。

片頭痛はホルモン変動による血管の拡張が原因で、緊張型頭痛は筋肉の緊張やストレスが主な要因です。

片頭痛には冷却やカフェイン摂取、緊張型頭痛にはストレッチや温めるケアが効果的です。症状が改善しない場合は、婦人科での治療も検討しましょう。

三軒茶屋ウィメンズクリニックでは、生理に伴う頭痛に対して一人ひとりに合った治療法を提案しています。

ホルモンバランスを整える治療や鎮痛薬の処方、生活習慣改善のアドバイスなど、幅広いサポートが可能です。

生理時の頭痛でお悩みの方は、ぜひ三軒茶屋ウィメンズクリニックまで、お気軽にご相談ください。専門医が丁寧に対応し、日常生活を快適に過ごせるようお手伝いします。

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