これって生理不順?原因とセルフチェック方法・受診の目安も紹介

生理 不順

生理が遅れている、早くきたなど、生理に関するお悩みを持つ方は少なくありません。

しかし、生理は個人差も大きく、自分が生理不順なのか、受診すべき症状かわからず悩んでいる方もいるかもしれません。

この記事では、生理不順の症状や原因、セルフチェック方法、婦人科受診の目安についても紹介しています。

生理不順について不安をお持ちの方は、ぜひご覧ください。

生理不順とは?

生理 不順

生理の周期は個人差はありますが、正常とされるのは25~38日ごとで3~7日持続し、周期の変動が6日以内です。この周期に当てはまらないものを生理不順と呼びます。

初めての生理から6~7年程度は排卵周期が不安定で生理不順も起こりやすいため、問題視されないことが多いですが、気になったら放置せずに婦人科で相談すると安心できます。

また、産後はホルモンバランスが乱れやすく、産後1~2年は生理が来ないことも珍しくありません。

2年以上経過しても生理が来ない場合や周期が安定しない場合には、受診を考えましょう。

生理不順の種類

生理不順には、主に4つの種類があります。

頻発月経

生理周期が短く、24日以内の場合は頻発月経に分類されます。頻発月経の場合は、1か月に2回生理がくることもあります。

頻発月経の原因は、以下の3つが考えられます。

  • 卵子が排卵するまでの期間が短い
  • 排卵がない
  • 排卵から生理がくるまでの黄体期が短い

上記の原因のうち、排卵するまでの期間が短い場合と排卵がない場合は、ホルモンバランスの乱れによって起こることがあり、検査を行って病気の可能性がなければ治療が必要のないことがほとんどです。

しかし、排卵から生理がくるまでの黄体期が短い場合には、黄体機能不全という病気も考えられ、妊娠を考えている方は不妊や流産につながるため女性ホルモンの補充が必要になる場合があります。

稀発月経

稀発月経は、生理周期が長く、40~50日ごとに生理がくるものです。

体質によって排卵までに時間がかかるパターンや、過度なダイエットやストレスで生理周期が長くなっている場合は、治療の必要がないことがほとんどです。

しかし、ホルモン分泌や卵巣機能のトラブルで無排卵になり稀発月経を起こしている場合は、放置すると無月経になったり、不妊の原因にもなるため、妊娠の希望があれば頻回にホルモン治療を行うこともあります。

過短月経

生理の期間が短く、2日以内で生理が終わってしまう場合は過短月経に分類されます。

過短月経の原因は、ホルモンバランスの乱れ、ホルモン分泌異常、子宮の病気などです。

ホルモンバランスの乱れが原因であれば経過観察で改善する場合が多いですが、ホルモン分泌の異常や子宮の病気が判明した際にはホルモン補充療法などの治療を受ける必要があります。

過長月経

過長月経とは、生理の期間が長く、8日以上続く場合を指します。

生理が8日以上続く場合には、子宮筋腫、子宮腺筋症などの病気、無排卵周期症などの病気の可能性があり、手術やホルモン補充の治療が必要になることがあります。

出血が続くことで貧血気味になると日常生活に支障が出ることもあるため、早めに婦人科を受診しましょう。

生理不順の原因

生理 不順

生理不順はホルモンバランスの乱れが大きな原因です。

ホルモンバランスの乱れはさまざまな原因が考えられますが、主に以下の4つがあげられます。

  • ストレス
  • 体重減少
  • 不規則な生活
  • 妊娠や更年期

それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

ストレス

ストレスはホルモンバランスに直結するといわれています。

女性ホルモンの分泌をつかさどる脳下垂体や視床下部はとてもデリケートで、ストレスによる影響を受けやすい場所です。

ストレスにより、脳下垂体や視床下部から出される「ホルモンを分泌しなさい」という命令がブロックされ、分泌が抑制されることで、ホルモンバランスが乱れます。

体重減少

体重減少はホルモンバランスの乱れに関係します。

体重が過度に減少すると脂肪細胞から出るレプチンという物質の分泌量が低下し、それに伴ってホルモンの分泌も抑制されるため、ホルモンバランスが乱れる場合があります。

体重が短期間に5キロ以上減少すると生理不順になりやすいと言われています。

不規則な生活

睡眠不足や偏った食生活はホルモンバランスが乱れる原因となります。

不規則な生活を送ることで脳下垂体や視床下部は身体がピンチに陥ったと判断し、生命の維持を優先するため、月経を止める指示を出す場合があります。

妊娠や更年期

妊娠すると、子宮内膜を外に排出する必要がなくなるため生理が止まります。

また更年期が近づいている場合も、生理不順が起きやすくなります。

更年期は閉経の前後5年ずつの時期で、一般的には40代半ばごろから10年程度続きます。

更年期は生理周期が短くなったり、逆に長くなったりと不安定で、経血量も安定しないことがあります。

しかし、生理不順は病気の可能性もあるため、更年期だからと放置するのではなく、婦人科で相談してみることが大切です。

生理不順の症状が起こる病気

生理不順は、病気が原因の可能性もあります。

ここでは、生理不順を引き起こす主な病気について紹介します。

子宮内膜症

子宮内膜症とは、本来なら子宮内に発生・発育する子宮内膜や組織が子宮以外の場所にできてしまう病気です。

子宮内膜症は、生理が長く続く、経血量が多くなる、激しい生理痛、腰痛などの症状が出る場合があります。

子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮の壁の中に発生する良性の腫瘍です。

成人女性の2~4割にみられ、30~40代に発症することが多い、決して珍しくない病気です。

子宮筋腫があることにより、生理の血が多量になる、レバー状の塊が出る場合があります。また、生理痛や便秘、頻尿、腰痛、貧血などの症状が起こる場合もあります。

多嚢胞性卵巣症候群

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは、本来排卵前に育ち始めるはずの卵胞が、小さなままで卵巣内にとどまってしまう病気です。

PCOSになると排卵がうまくいかなくなるため、生理周期が乱れて生理がこなくなる場合があります。

また、不妊の原因の40%を占める病気だといわれており、妊娠を希望する場合には、早急に治療する必要があります。

生理不順を放置するリスク

生理 不順

生理不順を放置すると、月経困難症や不妊のリスクが高まる可能性があります。

月経困難症とは、下腹部痛や腰痛などの生理痛と呼ばれる症状が強く出て日常生活に支障をきたす状態です。

また、生理不順の原因として子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が隠れていた場合、不妊リスクの増加につながります。

生理不順には、将来の妊娠を妨げてしまう原因が隠されている可能性もあるため、放置せず婦人科で相談してみましょう。

生理不順のセルフチェック

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自分の症状が生理不順なのかわからずに受診を迷っている方もいるかもしれません。

ここでは、生理不順のセルフチェックができるリストを紹介します。

  • 月経周期が24日以内
  • 月経周期が39日以上
  • 妊娠ではないのに3か月以上生理がこない
  • 生理が2日以内で終わる
  • 生理が8日以上続く
  • 20歳以上でいつも生理が不規則
  • いつもより経血量が多い
  • いつもより経血量が少ない

ひとつでも当てはまる項目がある方は、受診を検討しましょう。

年齢別│婦人科を受診するタイミング

生理 不順

生理不順は年齢によって受診するタイミングが変わってきます。

ここでは、年齢別に婦人科を受診するタイミングについて紹介します。

20歳以下

初潮から数年は8割程度の方が生理不順を経験します。また、10代は身体的に未成熟のため、生理が不安定でも問題ない場合がほとんどです。

20代前半ごろから生理周期が安定することが一般的です。

20歳以下の生理不順は問題がない場合が多いですが、3か月以上生理がこない場合は、将来の不妊や婦人科疾患につながるため受診をおすすめします。

20~45歳

順調にきていた生理が不順になった、いつも生理不順である、3か月生理がこない場合には、不妊や婦人科疾患の可能性も考え、受診を検討しましょう。

45歳以上

女性は55歳ごろに閉経を迎えるとされ、閉経前後の更年期の期間は生理不順になる方が多く見られます。

多くは閉経に近づくにつれて、生理周期がまばらになります。

しかし、不正出血か生理の血かわからない出血が続く場合には、子宮がんなどの婦人科疾患の可能性があります。

45歳以上の場合は、更年期の影響もありますが、自己判断で放置せず婦人科で相談しましょう。

婦人科での生理不順の検査・費用

生理 不順

生理不順で受診する婦人科ではどんな検査をするのか、費用はいくらかかるのかわからず行くのをためらっている方もいるかもしれません。

ここでは、生理不順で婦人科を受診した際に行われる検査とかかる費用について紹介します。

検査内容

生理不順で婦人科を受診した場合、一般的に問診や超音波検査、血液検査、内服薬の処方が行われます。

基礎体温を毎日つけている方は婦人科に必ず持参してください。

婦人科医が基礎体温を見ることで、排卵の有無が確認できるなど重要な判断材料となります。

内診での超音波検査は、抵抗のある方が少なくありませんが、卵巣と子宮内膜の状態が確認でき、疾患の有無を確かめることができます。

また、生理が長く続くタイプの生理不順では子宮疾患の疑いがあるため、特に超音波検査は重要です。

20歳以上の方には、子宮がん検診を勧められることがありますが、できる限り受けることをおすすめします。

ホルモンの値や貧血のチェックのために血液検査を行う場合もあります。

費用

初診の場合、保険診療の3割負担の方は初診料・検査代・薬代を含め3000円〜1万円程度かかります。

検査項目などによって料金は変動するため、気になる方は事前に医師に確認しておくと安心です。

まとめ

生理不順はホルモンバランスが乱れることによって起こる場合が多く、その原因は主にストレスや生活習慣、妊娠や更年期などですが、病気の可能性もあります。

生理不順を放置してしまうと、将来の不妊や月経困難症につながります。

大丈夫だと自己判断せずに、早めの婦人科での受診をおすすめします。

三軒茶屋ウィメンズクリニック』では、患者さんの気持ちに寄り添って不安を取り除き、誠実な診察を行える医療体制を整えています。

駅から徒歩3分とアクセスも良く、土曜日や夜間も診察を行っていますので、生理不順かもしれないと感じて不安になっている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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