生理痛に薬が効かない原因は?効果的な飲み方や対処法、受診の目安を紹介

生理痛 薬 効かない

生理痛は女性の多くが経験する悩みですが、薬で痛みを緩和させながら生活している人も多いでしょう。

しかし、生理痛の薬は飲むタイミングや痛みの原因によって効かないケースがあるため、薬や自分の状況に適した飲み方をすることが大切です。

また、単なる生理痛ではなく、なんらかの病気が隠れている可能性もゼロではありません。

この記事では、生理痛の薬が効かない原因や効果を得るための飲み方などを紹介します。

生理痛の薬が効かない人や、いままで効果が得られていたのに生理を重ねるごとに効かなくなってきた人は参考にしてください。

生理痛に薬が効かない時に考えられる原因

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生理痛に薬が効かないのには、以下の原因が考えられます。

痛みが強くなってから服用している

生理痛の薬は飲んだ瞬間に効果が得られるわけではないため、痛みが我慢できなくなったタイミングで服用してもすぐには治りません。

特に痛みを感じている状態では、効き始めるまでの時間が長く感じる可能性があります。

そのため、生理痛の薬は痛みを予測して前もって服用するのが重要です。

血行不良やストレスで痛みを強く感じている

血行不良やストレスがある状態では、生理痛を強く感じる可能性があります。

血液の巡りが悪くなると体中に薬の効果が行き渡りにくくなるだけではなく、子宮収縮作用があるプロスタグランジンが骨盤に停滞するため、痛みを強く感じる原因になります。

またストレスは、ホルモンバランスを乱したり体温調節機能の低下を引き起こしたりすることで生理痛を誘発する要因です。

これらの状態では痛みが通常より強くなっているケースがあるため、薬が効きにくい可能性があります。

鎮痛薬の効果を弱める飲食物を摂っている

生理痛の薬と相性が悪い食べ物や飲み物を摂取している場合、効果が薄くなるケースがあります。

薬の解熱鎮痛成分であるアセトアミノフェンは、炭水化物や糖分と一緒に摂取すると吸収効率が低下する可能性があります。

また薬の種類によっては一緒に飲む飲料が効能に影響するケースがあるため、できるだけ水かぬるま湯で服用しましょう。

生理痛を強める疾患がある

子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症などの子宮の疾患があると、薬が効かないほど生理痛が強くなることがあります。

これらの疾患を放置していると、妊娠や出産の際に問題が生じる可能性があります。

生活に支障をきたすほどの生理痛は、機能性月経困難症や器質性月経困難症などが疑われるため、一度婦人科を受診しましょう。

特に、元々生理痛に対する悩みがなかったり痛みが大したことなかったりした人が、生理を重ねるほど痛みが強くなっている場合は注意が必要です。

生理痛の薬を服用する際の注意点

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生理痛の薬は、以下のように適切なタイミングで服用したり定められた飲み方を守ったりすることが大切です。

痛みが出そうなタイミングで早めに服用する

一般的な生理痛の薬は、服用してから効果が出るまで30分ほどかかる可能性があるため、痛みが出てから服用した場合、効いてくるまで我慢する必要があります。

痛みが強いタイミングで効果が出るように、生理痛の薬は早めに服用しましょう。

効果が出るまでの時間を逆算して、痛みが現れるタイミングに合わせるのが効果的ですが、難しい場合は小さい痛みを感じた時点ですぐに飲むのが推奨されます。

特に鎮痛薬の一種であるNSAIDsには、痛みを発生させるプロスタグランジンの生成を抑制する効果があるため、痛みが発生してからの服用ではタイミングが合わない可能性が高いです。

用法・用量を守っていれば薬が効きにくくなるリスクは低いため、毎回生理痛に悩まされる人は、痛むのを予測して事前に服用しても問題ありません。

空腹時を避ける

薬の種類によっては胃に負担がかかる可能性があるため、空腹時の服用は避けましょう。

ロキソニンやeve、バファリンルナなどの鎮痛剤は生理時の痛み止めとして有名ですが、空腹の状態で服用すると主成分の効果で胃が荒れる恐れがあります。

市販薬には基本的に飲み方が記載されているため、自分で注意書きをよく確認して指示通りに服用しましょう。

用法・用量を守る

生理痛の薬を服用する際は用法・用量を守り、短時間での飲みすぎに注意しましょう。

薬を飲んでから効果が得られなくても、次の服用までには一定の時間を空ける必要があります。

生理痛に加え頭痛になりやすい人の場合、鎮痛剤を飲む頻度が一層増える傾向がありますが、1ヶ月の約1/3以上の日で鎮痛薬を服用する習慣がある人は、耐性がついてしまったり、薬に依存するようになったりする可能性があります。

市販薬では鎮痛効果が不十分だと感じる場合は、むやみに飲む量を増やさず婦人科に相談しましょう。

生理痛に薬が効かない場合の対処法

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生理痛に鎮痛剤が効かない場合は、以下の対処法を試しましょう。

身体を温める

生理痛の緩和には、身体を温めるのが有効です。

身体が冷えると血行が悪くなり生理痛が強くなるため、下半身や腹部を中心に全身を温めましょう。

湯船にゆっくりと浸かるのが効果的ですが、経血量が多い日はお湯やバスマットを汚すことに抵抗がある人もいるでしょう。

その場合は、カイロや毛布、腹巻きなどを利用するのもおすすめです。

腰やお腹周辺は、生理に関わらず普段からできるだけ温かい状態にしておくように意識しましょう。

漢方薬や低用量ピルを利用する

漢方薬や低用量ピルは、どちらも生理時の不調を改善する効果が期待できます。

生理痛の改善に使用される代表的な漢方薬には当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、桂皮茯苓丸(けいひぶくりょうがん)の3種類があり、婦人科でも必要に応じて処方されます。

漢方薬は痛みの緩和に直接効果を発揮するわけではなく、痛みを感じやすい体質を数ヶ月かけて改善していくため、飲み続けることが大切です。

低用量ピルには、プロスタグランジンを減らすことで痛みを軽減させる効果や、経血の量を減少させる効果があります。

体質や健康状態によって適したピルの種類が異なり、副作用を伴うケースもあるため、婦人科でよく相談のうえ処方してもらいましょう。

鎮痛薬の種類を変える

生理痛で使用する鎮痛薬にはさまざまな種類があるため、効かない場合は種類を変えてみましょう。

主に、子宮の収縮を促すプロスタグランジンの生成や働きを抑制するタイプと、脳の感覚中枢に働きかけて痛みの感度を低下させるタイプがあります。

生理痛の薬は薬局・ドラッグストアの両方で購入可能ですが、何を選んだら良いのか悩む場合は婦人科で相談のうえ処方してもらうことをおすすめします。

締め付けている衣類を緩める

タイトな服装や矯正下着、きつく締めたベルトなどは血行を悪くして生理痛を悪化させる可能性があるため、生理痛が辛いと感じたら緩めるようにしましょう。

さらに生理中はむくみやすい人もいるため、締め付けの強い衣服やアイテムは身体にも負担がかかります。

生理痛のほかにも、普段から頭痛を感じやすい人は、大きめのサイズの服や締め付けがない服をゆったりと着ることをおすすめします。

軽く運動をする

無理のない程度で問題ないため軽く体を動かすことで、血行が促進されて痛みが緩和される場合があります。

適度な運動はストレスの発散やリラックス効果も期待できるため、生理中でも可能な範囲で運動を取り入れましょう。

ウォーキングやヨガなどがおすすめですが、痛みが辛い場合は軽くストレッチをするだけでも効果的です。

婦人科を受診する

生理痛の薬が効かなかったり、痛みが辛い場合は我慢をせずに婦人科を受診しましょう。

生理は女性にとって毎月関わる現象であるため、強い生理痛にも慣れてしまうことで放置する人が多いです。

しかし薬がないと耐えがたいほどの痛みがある場合、何らかの子宮の病気が潜んでいる危険があります。また、月経困難症の可能性も考えられるでしょう。

生活に支障を及ぼす場合は薬で症状を緩和することも大切ですが、痛みが強い場合は放置せず早めに婦人科で検査・治療を受けることが大切です。

生理の問題で婦人科を受診する目安

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生理の際、痛みのほかに以下のような症状がある場合は可能なかぎり早めに婦人科を受診しましょう。

  • 生理痛が強く日常生活に支障が出る
  • 経血量が多く大きな血の塊が排出される
  • 生理の日以外にも痛み・出血がある
  • 生理不順がある

生理の場合は、痛み・周期・経血量に異常がある場合や、生理予定日以外でも痛みや出血がある場合は婦人科の受診が推奨されます。

生理の正常な周期は25〜38日で、1回の日数は3〜7日、正常な経血量は1回の生理で20〜140mlとされています。

これらの数値は体調や個人差によって多少変動する可能性がありますが、多い・少ない生理が頻繁にくる場合は注意が必要です。

経血量が多い状態では貧血になるリスクも高まるため、動悸やめまい、ふらつきなどの症状がある場合は生理が原因であるケースがあります。

また予定日以外に出血がみられる場合は悪性腫瘍の可能性も懸念されるため、必ず婦人科を受診しましょう。

まとめ

生理痛で薬が効かない場合の対処法や、飲み方の注意点を紹介しました。

生理痛の強さや感じ方には個人差があるため、鎮痛剤を利用する機会もあると思いますが、適切な方法で服用することが大切です。

鎮痛剤が効かないほどの強い痛みがある場合は子宮の病気が潜んでいる可能性があり、将来妊娠や出産に悪影響を及ぼすリスクが懸念されるため、早めに婦人科を受診しましょう。

三軒茶屋ウィメンズクリニックでは、婦人科専門医が患者さんと相談しながらオーダーメイドの治療を提案します。

患者さんのプライベートに十分配慮された空間・設備で安心して診察や治療をお受けいただけます。

子宮の疾患の検査や、鎮痛剤・漢方薬・低用量ピルの処方など、生理痛の治療をお考えの方は、一度お気軽にご相談ください。

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