婦人科は生理中でも受診できる?検査内容や受診前のポイントも解説

婦人科 生理中

婦人科を受診する理由は人それぞれですが、初めてのときは何をするのか戸惑う方も少なくありません。

生理についての症状で婦人科を受診する方は、いつ受診したら良いかタイミングに迷うこともあるでしょう。

生理中に受診した方がいい場合と、できれば避けた方がいい場合があり、受診する理由によって異なります。

この記事では、生理中の婦人科受診について、詳しく解説します。

受診のタイミングにお悩みの方や、婦人科でどのようなことをするのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

生理中でも婦人科を受診してもいい?

婦人科 生理中

基本的に、生理中でも婦人科の受診はできます。

生理中だからといって受診を断られることはないため、安心してください。

特に生理に関する症状の相談の場合は、むしろ生理中の受診をすすめられるケースもあります。

ただし、生理中を避けた方がいいこともあるため、注意が必要です。

婦人科検診やブライダルチェックなど、生理中では正確な診断ができない可能性があり、事前に指示がある場合は日程を調整してください。

不安な方は、受診予定の婦人科に問い合わせて、生理中でも大丈夫か確認してみましょう。

生理中に診断する症状

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生理中の受診が望ましい症状もあるため、知っていればタイミングを逃さず婦人科を受診することができます。

生理に関する症状や卵巣嚢腫のチェックなどは、生理中に受診するようにすすめられる場合があります。

生理に関する症状

生理中の受診は抵抗があるかもしれませんが、症状によっては生理中でないと診断が難しいものもあります。

  • 経血の色や量の異常
  • 経血に血の塊が混じっている
  • 不正出血がある
  • 激しい生理痛が続く
  • 月経移動の相談
  • 外陰部のできもの
  • 手術後の診察クリニック
  • 緊急のピル処方   など

これらの症状で受診する方は、クリニックから生理中に受診するように指示される場合があります。

診察時に出血していて気になる方もいるかもしれませんが、診察台にはシートが敷かれた状態で内診を行うため、万が一汚れても問題ありません。

卵巣嚢腫のチェック

卵巣が腫れる卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)のチェックは、痛みの具合や下腹部のしこりなどを確認するためにも、初診から始めのうちの受診は生理中に診察することが推奨される場合があります。

経腟超音波検査や内診は、生理中の出血があっても診断可能です。

血液検査やMRI検査を行うこともありますが、生理中でも問題ありません。

なお、経過観察のための診察は、生理中にこだわらずにいつでも受診できます。

生理中を避けた方が良い場合

婦人科 生理中

生理中に診断や検査ができない場合は、生理期間を避けて受診することになります。

ここでは、特に避けた方がいいものを解説します。

婦人科検診を受ける場合

婦人科検診では、生理中に正確な結果が出ない可能性があるため、生理を避けた方がいい検査があります。

子宮がん検診や卵巣がん検診は、診断に必要な細胞を採取できず精度が落ちる可能性があるため、生理中は避けるのが望ましいです。

また、乳がん検診は検査をすること自体は可能ですが、乳房の腫れがあるとマンモグラフィで痛みを感じたり、触診での診断が難しかったりする場合があります。

おりものに関する検査

おりものに関する検査を行う場合は、経血が混じって検査の精度が落ちる可能性があるため、生理中は避けましょう。

おりものの色や形状、においなどの異常について受診をした際は、膣分泌物検査(おりもの検査)をします。

膣分泌物検査は性感染症のチェックや膣炎、ホルモンバランスの乱れを確認するためにも行われます。

性感染症の検査

性感染症の検査は、生理中にできない検査があるため注意が必要です。

経血量が多い場合は、カンジダやトリコモナスなどの検査は難しいとされています。

淋病やクラミジアなどは生理中でも可能な場合もありますが、血液量によっては検査の精度に影響し、誤った診断につながることもあるため、クリニックへ確認してみましょう。

なお、おりもの採取ではなく血液検査で診断する性感染症(梅毒やHIVなど)は生理中でも問題なく行えます。

ブライダルチェック

ブライダルチェックを受ける際は、検査内容によっては生理中を避けた方が良い場合があります。

特に子宮頸がん検査や性感染症検査など一部の検査では、正確な診断ができない可能性があるため注意が必要です。

事前にクリニックに問い合わせをして、生理期間を避けた日にちで予約をするべきか確認しましょう。

婦人科で行うこと

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婦人科は、他科と比較すると受診に対する心理的なハードルが高いというイメージがあるかもしれません。

どのようなことをするのか、内診が怖いなどの不安を抱えている方も少なくありません。

女性特有の婦人科系の症状や、検診を受けるときには婦人科の受診が必要です。

ここでは、婦人科ではどのようなことを行うのか、問診や検査の内容を解説します。

内診は必ず行うとは限らない

性行為の経験がない方や恐怖感を抱いている方は、内診に抵抗があるかもしれませんが、婦人科では内診を必ず行うというわけではありません。

特に性行為の経験がない方は、診察内容にもよりますが、内診を行わずに診断することもあるでしょう。

内診では、医師の触診や視診をして状態を確認したり、器具を膣内に挿入して細胞やおりものの採取を行ったりします。

経腟超音波検査も器具を挿入して、腫れや病変を診断します。

痛みの感じ方は個人差がありますが、内診による痛みはそれほど感じないか、異物感のみという方も多いです。

緊張すると痛みを感じやすくなるため、身体の力を抜いてリラックスした状態で診察を受けましょう。

ただし、子宮内膜症や子宮筋腫など、病気が疑われるときは内診による超音波検査が必要なケースもあります。

その場合でも、内診を無理に進めることのないように医師と相談しながら検査内容や方法を決めることが重要です。

問診内容

婦人科で最初に行うのは、症状の確認をするための問診です。

  • 初潮の年齢
  • 月経周期や期間、出血量
  • 直近の月経開始日と終了日
  • 月経中の症状(生理痛や経血の状態など)
  • 性行為経験の有無
  • 過去の妊娠回数・時期
  • 性感染症のリスクや既往歴   など

このような問診の他、気になる症状について詳しく聞き取りが行われます。

問診により、どのような検査を行うか、内診が必要かを医師と相談しながら確認します。

内診への不安がある方は、問診の際に伝えておきましょう。

検査内容

婦人科で行われる検査は症状により異なりますが、以下のようなものから医師の判断で選択されます。

  • 尿検査
  • 血液検査
  • 超音波検査
  • 子宮鏡検査
  • 膣分泌液検査
  • 細胞診
  • CT検査
  • MRI検査   など

必要な検査を行い、気になる症状や病気の改善のための診断をします。

婦人科受診のポイント

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婦人科を受診する前に、当日スムーズに進めるための準備をしておくのがおすすめです。

ポイントを押さえておくと、診察の際に戸惑うことが少なくなります。

事前準備をしておく

受診の前に準備しておくことは、以下の通りです。

  • 上下分かれた服装にする(スカートが良い)
  • 生理の記録や基礎体温をつけておく
  • ナプキン・おりものシートを用意する
  • 替えの下着を用意する   など

内診をする可能性を考えて、服装は上下分かれているものが良いでしょう。

スカートならば脱がなくてもそのまま内診できておすすめです。

お腹のエコーをすることもあるため、ワンピースはめくり上げるのが大変かもしれません。

なお、靴下やひざ下ストッキングはそのままで構いませんが、パンティストッキングタイプのものは脱ぐ必要があります。

生理の記録や基礎体温は、婦人科の診察にとって重要です。

受診の目的が生理や妊娠に関することではなくても、病気の発見に役立つこともあるため、記録をとっておきましょう。

内診をした後に、少量の出血が起こるケースもあり、ナプキンやおりものシート、替えの下着を用意してあると安心です。

出血があってもほとんどの場合当日で治まりますが、何日も続いたり、出血量が増したりするときは、クリニックへ相談しましょう。

症状をメモする

婦人科を受診する前に、問診で確認する内容についてメモをとっておきましょう。

  • 症状が始まった時期
  • おりものの変化
  • 不正出血の時期
  • 服用中の薬
  • 過去の病歴
  • アレルギーの有無   など

婦人科受診のきっかけとなる症状がいつから始まったか、おりものの色や形状、においなどの変化、不正出血があった時期などの記録をメモして、問診の際に医師に伝えてください。

他の病気で服用中の薬の情報も、記録しておきましょう。

過去の病歴は、手術歴や性感染症、婦人科系の病気の既往歴なども記録があると診断の助けになります。

薬や食物のアレルギーもメモしておくと、問診の際に伝え忘れや漏れを防ぐことにもつながるため、事前に情報をまとめておきましょう。

まとめ

生理中に婦人科を受診するのは、ほとんどのケースで問題ありません。

生理中だからこそ受診した方がいい場合もあるため、事前に確認が必要です。

ただし、婦人科検診やおりもの、性感染症の検査、ブライダルチェックをするときは、生理中を避けた日程にするように注意しましょう。

生理周期が不規則で心配な場合は、予約の際にクリニックへ問い合わせて、生理になったら日程を変更できるか確認してください。

婦人科では必ずしも内診が行われるとは限りませんが、受診の際は事前準備のポイントを押さえておけば、スムーズに診察が進みます。

症状や記録をメモしておくことで、診断の助けになる情報を伝えられ、医師とのコミュニケーションが円滑になり、より正確な診断につながるでしょう。

三軒茶屋ウィメンズクリニックは、女性のライフパートナーを目指して、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医、日本生殖医学会認定 生殖医療専門医の資格を持つ院長とスタッフ一同がサポートさせていただきます。

月経異常を始めとする婦人科疾患、子宮がん検診やブライダルチェックなどの婦人科検診も行っております。

生理中の婦人科受診が心配な方や、生理に関する不安や気になる症状がある方は、ぜひお気軽に三軒茶屋ウィメンズクリニックへご相談ください。

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