生理は何歳から始まる?3つの遅れる原因と始まるサインを紹介
女性の体にとって重要なサイクルの一つである生理は、女性の健康と生活に深く関わる自然な現象です。
子どもの頃に急に生理がはじまって不安に思ったり、自分はいつ始まるのかとドキドキした覚えはないでしょうか?
こうした経験は、多くの女性が共感できるものです。
この記事では生理は何歳から始まるのか、生理の仕組みについて、遅れる原因と準備しておくものについて解説します。
生理は何歳から始まるのか
初めて生理を迎える時期は個人差があるとはいえ、何歳になっても生理がはじまらない状況は心配になりますよね。
ここでは、生理が始まる年齢や地域・文化差について解説します。
生理が始まる平均年齢は10~14歳
生理は、10〜14歳の小学校高学年から中学生ぐらいの時期に始まることが多いです。(参考:公益社団法人 日本産婦人科学会)
個人差が大きく、早く始まる方もいれば、遅く始まる方もいます。遅くとも17歳までに、ほとんどの女性が生理を迎えます。
ただし、15歳以降に自然に始まることは珍しいため、15歳になっても生理がこない場合は婦人科に相談してみましょう。
生理が始まる年齢の地域・文化差
生理が始まる年齢には、地域・文化差があります。生理を迎えるためには体重やBMIが関与し、一般的には体脂肪率が17%以上必要だとされています。
そのため、必要な栄養を十分に摂取できている先進国は、体の成長と発育が促進され生理の開始年齢が早まる傾向にあります。
一方、慢性的な栄養不足に陥りやすい発展途上国では、体の成長が遅れ生理の開始年齢が遅くなりやすいです。
ほかにも、食文化の影響も大きく、高脂肪・高糖質の食事が多い文化の地域では、生理の開始が早まることがあります。
生理の仕組み
第二次性徴に伴い、小学校高学年ごろになると大人の体へと変化していきます。ここでは、生理の仕組みと生理が始まるサインについて解説します。
生理は子宮内膜が体外に排出される現象
生理とは、子宮内部の膜が月に約1度剥がれて体外に排出される現象のことです。
脳の視床下部から性腺刺激ホルモンが出て、脳下垂体の前葉部からLHとFSHという女性ホルモンが出ることにより、卵巣からエストロゲンとプロゲステロンという2種の女性ホルモンが分泌されます。
この2種の女性ホルモンの作用によって、卵巣から卵子を排出。それに合わせて、受精卵を受け入れるために子宮内膜を厚くします。
そして卵子が受精しなかった場合、厚くした子宮内膜が不要となり、剥離され血液とともに経血として体外に排出されるのです。
このサイクルは約28日間続きますが、個人差があるため、24~35日までの範囲で変動することもあります。
生理が始まるサイン
生理を迎える前は、体や体調の変化がよく見られます。乳房が発育し陰毛が生えたら、次に来るのが生理です。
具体的な生理が始まる前のサインをいくつかご紹介します。
- おりものが増加した
- 肌が乾燥するようになった
- 肌が脂っぽくなりニキビができやすくなった
- 髪が硬くなった
- 髪のクセが強くなった
- 微熱
- 頭痛
- 鼻血
肌が乾燥したり、ニキビができたりする肌の変化や、髪質が硬くなった、クセができた、太くなったといった頭髪への変化があります。
直前には発熱や頭痛、鼻血などの症状が現れることもあります。
これらの変化は、生理を迎えるサイン。サインがあれば「そろそろだな」と思い、いつ来ても慌てずに対応できるよう、あらかじめ準備をしておきましょう。
生理の開始年齢に影響を与える原因
10歳未満で生理が始まることを早発月経、15~18歳の間を遅発初経、満18歳になっても生理がない場合は原発性無月経とよばれます。
生理の開始年齢に影響を与える原因は、大きくわけて遺伝的要因と環境要因、健康状態の3つです。ここでは、それぞれの原因について詳しく解説します。
遺伝的要因
生理が始まる年齢は、母親や姉妹の開始年齢と似ていることが多いです。
体格が似ていると特にその傾向が強いため、母親や姉妹の生理がはじまった時期や症状について参考にしてみるのも良いでしょう。
18歳を過ぎても生理がはじまらない原発無月経の場合は、遺伝的要因の可能性があるため、家族の月経異常の有無も確認します。
15歳を過ぎても生理がはじまらない場合、一度婦人科の専門医に相談しましょう。
環境要因
過度なダイエットやストレス、激しいスポーツといった環境要因で生理を迎えるのが遅れることがあります。
過度なダイエットにより、必要十分な栄養素を摂取できず、体の成長が遅れ生理の開始年齢が遅くなる可能性があります。
そして、過度なストレスを受けるとエストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少します。
食欲や睡眠が抑制されたり、性腺刺激ホルモンが刺激されることで、女性ホルモンの分泌が抑制され、生理を迎えるのが遅くなることがあります。
また、幼少期から体操や陸上スポーツなどの激しいスポーツをしている人は脂肪の比率が低い傾向にあるため、身長や体重が増加しても、生理を迎えるのが遅れることがあります。
健康状態
健康状態は生理の開始年齢に重要な影響を与えます。
糖尿病、甲状腺疾患、慢性腎疾患などの慢性的な健康問題は、ホルモンバランスや全体的な健康状態に影響を与え、生理の開始を遅らせることがあります。
また、胃薬や抗うつ薬を服用すると、副作用により下垂体からのホルモン分泌量が変わることによって、生理を迎えるのが遅くなることがあります。
自身の健康状態や服用予定の薬がある場合、ホルモンバランスや体調への影響について事前に専門医と相談しましょう。
生理を迎える準備
生理が始まるサインが見られたら、いつ来ても良いように準備をしておく必要があります。ここでは、生理を迎えるための心と物の準備について解説します。
生理についての教育
生理が始まる前に生理について教育をすることで、心の準備をさせてあげましょう。
知識がない状態ではじめての生理を迎えると、不安を抱かせたり、失敗で傷ついてしまうかもしれません。
必要以上に不安を感じさせないために、生理が始まる前に説明をしておくことが大切です。
どうして生理がくるのか、実際に生理を迎えたときのナプキンの使い方について教えておきましょう。
実際に生理が始まると、学校の体育の授業やプール、生理痛、生理周期など生理に関する悩み事は増えていきます。
しかし、そういった不安を誰にも話せず、一人で抱え込んでしまうことも少なくありません。
生理が始まる前から生理についての教育・話し合いを行い、生理について相談のしやすい環境を作ってあげましょう。
ポーチ
生理用品を持ち運ぶポーチを準備します。
外出先で急に生理がはじまったときに焦らず対応できることはもちろん、お友だちがはじまって困っているときに助けてあげることもできます。
小さいサイズのものでいいので、外出時には常に持ち歩いておけるようにお子さんの好きな柄を一緒に選んであげましょう。
おりものシート
はじめての生理を迎えるため、おりものシートを準備します。おりものシートはおりものを吸収するための生理用品です。
生理が始まる約1年前から、おりものが子宮に雑菌などが侵入しないように、白く濁った液体になって出てきます。
おりものシートを使用しないと、ショーツを汚してしまうことがあるため、あらかじめ準備して使い方をお子さんと一緒に確認しましょう。
ナプキン
はじめての生理を迎えるため、いつ経血がでてきても良いようにナプキンを準備します。
ナプキンは経血を吸収するための生理用品で、肌のデリケートな部分に当たる場所のため、自分の肌や経血量などによって使い分けます。
ナプキンには、昼用や夜用、スリムなものからショーツ型のものまで、いろいろな種類があります。
タンポンや月経カップなど、ナプキン以外にも経血を留めておく生理用品があります。お子さんの生理の状態やライフスタイルに合うものを見つけ、使い方を確認しておきましょう。
サニタリーショーツ
サニタリーショーツとは、生理期間中に使用するショーツです。
一般的なショーツと異なり、防水布と二重構造となっているなど、経血が漏れにくいよう設計されています。
また、羽根つきナプキンの羽を内側にしまうデザインもあり、ナプキンを使用した時の安定感が高まります。
初めて生理を迎えるとき、ショーツを汚してしまうことがあるため、すぐに履き替えられるように1枚準備しておくとお子さんも安心できるでしょう。
まとめ
生理は何歳から始まるのか、生理の仕組みについて、遅れる原因と準備しておくものについて解説していきました。
生理が始まる平均年齢は、10〜14歳の小学校高学年から中学生ぐらいの時期です。
個人差があるため、多少遅くても不安を感じる必要はありませんが、15歳になっても生理がこない場合は、婦人科の専門医に相談するようにしましょう。
生理が何歳から始まるのかお悩みの方は、患者様への説明と納得に基づいた診療の提供をする『三軒茶屋ウィメンズクリニック』にご相談ください。
土曜日診療に対応しており、徹底した衛生管理に努めております。生理についてお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
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