生理が終わらない!だらだら長引く生理の原因

ナプキンやタンポン、月経カップ、赤い花など生理のイメージの画像

『あれ?自分の生理って長い?』と思うことはありませんか。

ただでさえ憂鬱になりがちな生理期間がだらだら長引くと、いつ終わるのかとうんざりしてしまいます。

終わらない生理の原因がわかったら、気持ちが楽になるかもしれません。

理由がわかれば対処できる可能性もあります。

生理の長さについて少しでも違和感を覚えていたら、この記事を読んでみてください。

生理とは

お腹を押さえる女性の画像

生理(月経)は11~13頃に初潮を迎え、以降閉経するまで女性にとっては身近なからだの現象です。

しかし、改めて『生理って何?どうしておこるの?』と聞かれると、正しく答えるのは意外と難しいものです。

ここでは、基本的な生理を解説していきます。

生理の基本

1か月の生理周期の間、女性ホルモンの分泌が変動することで、卵巣から卵子が排出されます。これを排卵と呼びます。

子宮内膜が分厚く成長し、排卵された卵子が受精しないと、待機していた子宮内膜は必要なくなり体外に排出されます。

この剥がれた子宮内膜が、生理の経血です。

初潮を迎えて生理が来るようになると、女性のからだは妊娠ができます。

正常な生理

正常な生理は、3~7日程度です。

個人差がありますが、2、3日目まで出血の量が多く、だんだん減っていき5日程度で終わります。

7日までに血の量が減ってくるようなら、正常の範囲内です。

生理が終わらないのは「過長月経」

カレンダーと時計とナプキンの画像

生理が正常よりも長く、8日以上続くことを、過長月経と呼びます。

中には10日以上続くというケースもあります。

終わりかけの少量の出血がだらだら続くなら、少し様子を見て毎月の記録を付けてみましょう。

しっかりした出血量が8日以上続く場合は、貧血もあり得るので要注意です。

また、1回だけでなく毎月の生理が7日以上というパターンが続くときは、病気のサインである可能性も考え、婦人科の受診をおすすめします。

過長月経の4つの原因

下腹部を押さえる女性の画像

過長月経の原因は、大きく4つに分けられます。

一週間で終わると思っていた生理が8日目にも10日目にも終わらないとなったら、不安になりますが、まずは原因を探しましょう。

ここでは過長月経の原因について紹介します。

ホルモンバランスの乱れ

女性ホルモンのバランスが乱れると、生理周期も乱れることに繋がります。

生理をつかさどるエストロゲンとプロゲステロンというホルモンのバランスが乱れると、生理が終わらない原因にもなります。

強いストレスや生活習慣の乱れが関係している可能性があるため、リラックスするよう心がけたり、食生活や睡眠などの生活習慣を整えると、改善が期待できます。

更年期

閉経前後の10年間を更年期と呼び、さまざまな体調の変化が出てくることに加え、ホルモンバランスも乱れやすくなる時期です。

排卵障害や子宮内膜の剥がれるペースが変わることにより、生理が長引いたり、逆に少量ですぐ終わったり、今までの生理と変わってきます。

同じパターンで毎月生理があるわけではなく、中には数か月なかったのに、久しぶりに生理が来たと思ったら大量出血がだらだら続くということもあり、不安定な時期と言えます。

病気の可能性

生理が終わらない場合、病気の可能性もあります。

病気の特徴として、過長月経が含まれるものを解説します。

子宮ポリープ

子宮内膜ポリープと、子宮頸管ポリープの二種類があります。

子宮頸部の組織が増殖し、子宮の入り口に指のような形で突き出る良性の腫瘍を、子宮頸管ポリープと呼びます。

また、子宮内膜にできる良性の腫瘍を子宮内膜ポリープと呼びます。原因としては、炎症や分娩、流産によりおこりやすく、初期症状が全くないことも多い病気です。

特徴として、過長月経、生理痛が強い、膿のようなおりもの、過多月経などがあげられます。

痛みなど自覚症状がない場合や、ポリープ自体が小さいときは、様子を見ることもありますが、症状がある場合は手術でポリープの切除を行います。

子宮内膜症

子宮内膜が子宮以外の場所で増加してしまう病気です。

卵巣や卵管などの子宮内膜組織が増え、生理がくると剥がれることで出血量が増えます。

量が多くなることで生理が長引くことになり、生理のたびに酷くなっていくこともあります。

特徴として、過長月経、生理痛の増大、腹痛、過多月経や、排便時や性行為時の強い痛みがあります。

一部だけの摘出では再発の可能性が残るため、子宮や卵巣を全摘出する必要があります。

妊娠を希望する場合は、女性ホルモン剤で痛みや悪化を抑える治療を行います。

子宮筋腫

子宮にできる良性の腫瘍で、筋肉にできるため子宮の収縮機能を低下させます。

剥がれた子宮内膜を排出する力が弱くなり、生理が終わらない症状にも繋がります。

幅広い年齢におこりやすい病気で、自覚症状のないこともありますが、

過長月経、血液の塊が出る、頻尿、貧血などが特徴です。

子宮筋腫が大きいときや、数が多い場合は手術で切除を行います。

子宮がん

子宮自体にがんができる病気で、子宮体がんと子宮頸がんの総称です。

生理がない時期に血のにおいのするおりものが出たり、腹痛になったりします。

特徴として、茶色や黒っぽくにおいのあるおりものが出る、足腰の痛みがあるなどが挙げられます。

子宮体がんは比較的高齢者に、子宮頸がんは20代~30代に多くみられることも特徴です。

子宮と卵巣や卵管を切除する手術が必要です。術後に放射線や薬物療法でがんを治療していきます。

子宮腺筋症

子宮内膜のような組織が子宮平滑筋と呼ばれる組織にできる病気です。

女性ホルモンであるエストロゲンが症状を進行させるため、生理が続く限り進行し、子宮が収縮しにくくなり生理が長引きます。

進行すると、周囲の臓器を圧迫して便秘や頻尿などの症状もでることや、不妊症や流産の原因にもなる病気です。

特徴としては、過長月経、段々症状が重くなっていく、便秘、頻尿、痛みが脚や下半身へ広がるなどがあります。

女性ホルモン剤の内服でエストロゲンの分泌をコントロールし、進行具合によって患部を焼いたり切除する治療を行います。

他にもある意外と知らない習慣

病気がなくとも、習慣自体が生理を長引かせる原因になっていることもあります。

生理中、横になっている体勢や座り時間が長いと、腹筋が使われず腹圧がかからない状態になり、膣円蓋部に血が溜まって生理期間が長引く可能性があります。

立ち上がって歩く際に、腹部に力を入れるようにしてみましょう。

また、温めすぎも原因となります。子宮がゆるんで血管が開き、本来の出血量よりも量が増えて生理が長引くこともあります。

生理痛が辛いときは、一時的におなか回りを温める程度に留めておきましょう。

受診のめやす

カレンダーと時計の画像

生理が終わらないかもと気になっていても、いざ病院をと考えると迷ってしまうかもしれません。

8~14日をこえるような生理が続いたり、その状態が2周期以上連続で続いたら、受診を考えてください。

自分だけ気にしすぎでは、大げさではなどためらってしまうときは、この項目でチェックしてみましょう。

出血量が多くなった

今までよりも明らかに出血量が多くなった場合、貧血の可能性や、病気が隠れている可能性があります。

元々の経血量が増えれば、長引く原因にもなります。

いつもと違うと感じたら、出血量と期間を振り返ってみましょう。

10日以上続くようなら、病院を受診して医師に相談してください。

生理の出血以外で気になる症状がある

生理中の出血以外で、下記のような症状がある場合は病気の可能性があるため注意が必要です。

  • 下腹部の痛み
  • おりものの色や匂いが変わった
  • 排便時や性行為時の強い痛み
  • 足腰の痛み

過長月経と同時にこのような症状が気になるならば、子宮に関係する病気が隠れているかもしれません。

症状に気づいた時点で早めに病院を受診しましょう。

生理の終わりがわからない

生理がだらだら続き、終わったのがわからないまま次の生理が始まってしまう場合は、病気が原因の可能性があります。

また、病気でなくともずっと出血が続くことにより貧血状態になることもあります。

早めに病院を受診し、医師に相談してください。

対処法

聴診器と机の上のカルテを見る医師の画像

原因により、過長月経への対処法もいくつかあります。

症状を理解し、医師への相談をしてみましょう。

低用量ピル

ホルモンバランスをコントロールし、生理周期を安定させる効果があります。

出血量を減らして生理期間を短縮できる薬です。

医師から処方が必要なので、病院を受診しましょう。

漢方薬

漢方薬は複数の症状へのアプローチも期待できます。

血の巡りを改善し、生理不順に効果のある漢方薬もあります。

  • 芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

これらは過長月経の治療に使用されます。

漢方薬は体質などで効果が変わってくるので、必ず医師や薬剤師の指示に従い、処方されたものを正しく服用してください。

病気の治療

前述の病気が見つかった場合、治療により過長月経を治せる可能性があります。

薬の服用や手術で症状が改善されることもあるため、まずは婦人科を受診し、医師の診断で治療しましょう。

まとめ

生理が長引く理由は、大きく4つあることがわかりました。

少量の出血が長く続く場合、他の症状がなければ、ホルモンバランスの乱れや更年期を疑ってみましょう。

そして、毎月だったり他にも気になる症状があったりするならば、病気の可能性があるのですぐに病院を受診してください。

病気の早期発見にも繋がりますし、治療は早い方がからだへの負担も少なく済みます。

病気でなくとも、薬での治療が必要な場合もあるので、まずは婦人科へ相談をおすすめします。

三軒茶屋ウィメンズクリニックでは、超音波検査や血液検査、MRIなどの検査で、病気の早期発見ができるよう、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医、日本生殖医学会認定 生殖医療専門医をはじめとする資格を持つ院長を中心とし、スタッフと共に安心してご相談いただける婦人科を目指しております。

一人ひとりに寄り添い、安心して治療を受けられる、女性のライフパートナーとして診療を行いますので、生理が長引くことで不安を感じている方は、ぜひ三軒茶屋ウィメンズクリニックへお気軽にご相談ください。

#生理 #月経不順 #過長月経

最近の投稿

    最近のコメント

    表示できるコメントはありません。

    アーカイブ

    表示するアーカイブはありません。

    カテゴリー

    • カテゴリーなし

    お電話

    ご予約