不妊治療で妊娠したらやるべきことは?安心して出産を迎えるために必要な準備と対策

不妊治療 妊娠したら

不妊治療を行い、妊娠をした女性が一番気になることは、無事に出産できるかどうかということです。

流産の可能性や、出産時に起こるアクシデントなど、気になることが多いのではないでしょうか。

そこで、不妊治療の結果妊娠が分かった時、何をすべきなのかについてまとめました。流産の可能性や、現在分かっている原因についても解説しています。

無事出産できるか心配だという方は、ぜひ参考にしてください。

不妊治療で妊娠したあとにやること

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不妊治療を続けた結果妊娠が分かったら、まず体調管理や出産する病院探しをしなくてはいけません。流産の可能性が0ではないこと、クリニックでは出産設備がないかもしれないことなどが理由です。

妊娠が分かるととても嬉しいとともに不安も大きくなるかもしれませんね。元気に生まれてきてくれるまで、心配は尽きないかもしれません。

とはいえ、不安や心配ごとは母体のストレスになります。できれば心を穏やかにしてお腹の赤ちゃんのための準備を進めていきましょう。

通常妊娠でも同じことですが、赤ちゃんができると妊婦さんはいろいろな準備をしなくてはいけません。

今回は特に、不妊治療を経験した方が注意しておくことをまとめました。

体調の変化に注意する

妊娠の兆候である体調の変化に注意深くなることが重要です。妊娠初期には吐き気や倦怠かんなどのつわりの症状はまだ現れません。

お腹が張るように感じたり、少量の出血が見られることはよくあります。このような症状は妊娠の初期によく見られます。ですが、月経様の出血が長く続く、苦痛に感じるほどお腹が苦しくなるなどの状態には要注意です。すぐ病院に連絡して診察してもらいましょう。流産の危険が考えられます。

また、不妊治療の種類によっては、簡単に妊娠できないこともあります。妊娠できたのでは?と思っても卵子が育っていなかったりうまく着床できていないことはよく起こります。多くの女性がこうした結果に大きなショックを経験します。精神的な負担が掛かってしまうかもしれません。

そこで、不妊治療からの妊娠初期の注意点として、微妙な体調変化に敏感になることが挙げられます。万一妊娠できていなかった場合のショックを和らげる意味もあるからです。

薬の服用に関する注意点を調べる

妊娠の兆候が見られたら、普段飲んでいる薬や、市販の鎮痛剤、解熱剤の使用について医師に相談しましょう。持病のある方は、薬の種類によって胎盤を通過し胎児に成分が届いてしまうことがあるからです。

状態を見ながら薬を変えたり量を減らす必要があります。並行して母体の健康状態も維持しなくてはいけません。産婦人科医の方と、かかりつけ医のかたにうまく連携を取ってもらう必要があります。

また、男性が服用した薬も不妊治療には影響しないとされています。一部、鎮静剤や抗がん剤に利用されているサリドマイドが影響を及ぼすことがあるので、事前に医師に相談しておいてください。

妊娠中の感染症が胎児に影響することがあります。よく知られているものが、風疹ウイルスです。抗体がない場合感染すると胎児に奇形や障害が現れるリスクがあるので、事前に検査してワクチンの摂取を受けておきましょう。

母子健康手帳の申請

母子健康手帳の交付時期については、お住まいの自治体ごとに時期の規定が異なるようです。特にタイミングを指定していなかったり、12週くらいに申請するようきめられていたり様々です。

不妊治療を行っている場合、特に体外受精では妊娠週数の数え方が通常とは異なります。そのため、いつ母子手帳の交付を受けたらいいのかわかりにくいのです。

多くのクリニックでは、妊娠が確定し胎児の心拍が確認できた状態で、医師から交付を受けるようにアドバイスがあります。不安な場合は質問すれば答えてもらえます。

母子健康手帳は、妊婦健診の助成金を受けるための補助券をもらうために必要なものです。補助券がないと、検診を実費で受けなくてはならないので金銭的に大きな負担になってしまいます。

妊娠確定後にクリニックから出産する病院に移り、そこで検診を受けるためにも必要な書類です。遅くなりすぎないように交付申請を行ってください。

出産する病院を探す

不妊治療を行っているクリニックでそのまま出産まで通院できればいいのですが、中には出産に必要な設備を持っていない個人医院もあります。

母子健康手帳を申請し、交付を受けられた時点で転院先を探しましょう。不妊治療は通常の出産に比べて妊娠中と出産の時のリスクが高くなる場合があります。

以下に日本国内で出産が可能な施設の特徴をまとめました。どの施設が向いているかを解説します。

不妊治療では出産施設が限られる場合もある

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不妊治療を受けたクリニックに出産設備がない場合は、妊娠10週以降を目安に出産する施設を探しましょう。

日本では、出産ができる場所は総合病院のほかに個人のクリニック、助産院、院内助産院などがあります。自宅出産といって自分の家に助産師さんを呼んで出産する場合もあります。ですが、今回は施設に限定して解説しましょう。

それぞれの特徴は以下の通りです。

施設名良いところ注意しておくこと
総合病院緊急時の対応が手厚い 救命のための設備が整っている個室を希望できないこともある 自宅、職場から遠いことも多い 検診の待ち時間が長くなりがち
個人クリニック個室の病室であることが多い 出産方法を選びやすい 例ソフロロジー出産、フリースタイル出産緊急時の設備に限界があり、救急搬送が必要にある場合がある
助産院家庭に近い環境で出産できる 助産師の方にデリケートな質問をしやすい助産師は出産中の介助しかできない 不妊治療の方法によっては出産に利用できない

体外受精で妊娠した妊婦さんは、助産院で出産することができません。ホルモン療法や人工授精で妊娠した場合は、状態を見ながら医師が判断します。

そのほか、喘息などの既往歴がある、前置胎盤や多胎児などリスクの高い出産になることが分かっている場合には、助産院はおすすめできません。

薬の投与や手術などの医療行為を行うことができないからです。同様の理由で、不妊治療を経験した妊婦さんが自宅出産を選ぶこともリスクが大きいといえます。

不妊治療の出産時のリスク

不妊治療を受けて出産する妊婦さんは、妊娠高血圧症や妊娠糖尿病などになる確率が高くなると言われています

妊娠までの度重なる検査のストレスや、出産のプレッシャーが原因なのかもしれません。また胎児の低体重や、周産期死亡率も高いという指摘もあります。

これらの疾患とリスクが全ての妊婦さんに現れます。不妊治療を経験した方は、それがややに高くなるということなのですね。

そのため、出産する施設は総合病院がもっとも安心できます。あるいは、救急搬送の連携がしっかりしているクリニックを選ぶようにしてください。不安な場合は事前に医師や看護師の方に相談しましょう。

流産は注意していても防げないことがある

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大変残念なことですが、どんなに注意していても妊娠初期の流産を回避できない場合があります。不妊治療中もそれは同じです。

母体の不注意や、無理な運動によって流産が起こると考えられがちですが、そういったケースはごく僅かです。なので、決して自分を責めないようにしてください。

妊娠初期の流産は、胎児の染色体異常によって起こります。これは、卵子のもととなる原始卵胞が長い時間ストレスを受け続けることが原因ではないかと考えられています。「ストレス」とは「刺激」を表す言葉であり、必ずしも悪性のものだけではありません。

女性の生殖細胞である卵子は、胎児期から女性の体の中に存在します。ちなみに男性にも精母細胞というものがあり、やはり胎児の頃から男性の体内で発育しています。

やがて赤ちゃんそのものになる卵子は、非常に複雑な構造をしています。男性の精子がDNAとミトコンドリアからなるシンプルな構造なことと比較して、量産や増産が難しいのです。

男性が高齢になっても精母細胞から新しい精子を作れることとは大きく異なっているのですね。だからこそ母体が赤ちゃんの時から準備され、大切に保存されているのです。

その長い時間、様々な刺激に晒され続け、同時に老化も進んでいきます。その結果、染色体に異常が現れやすくなってしまうのです。そのため、妊娠初期の流産のすべてを人の手で防ぐことは困難になっています。

もちろん、流産の根本的な原因はまだ不明な点が多くあります。分かっていないことを理由に母体を責める事は、絶対にあってはいけません。

まとめ

不妊治療を行った場合には通常の妊娠よりも出産のリスクや副作用が多くなる場合があります。合併症や胎盤異常が起こりやすくなるからですね。

どんな妊娠の場合も、経過観察を続け危険が予想される場合には入院などの対処が行われます。不育症や不妊症を抱える女性の場合には、更に丁寧なケアが求められるでしょう

三軒茶屋ウィメンズクリニック」では、一人でも多くの患者さんのサポートができるように、一人ひとりに合わせた検査や治療を心がけています。

治療方法も多数提案し、希望に沿う形で不妊治療を進めていくことができます。不育症、不妊症にお悩みの女性、ご夫婦の方は是非お気軽にお問い合わせください。

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